ドラマ「無能の鷹」第4話(11月1日放送)では、無能なフリをした天才、新入社員・鷹野ツメ子(菜々緒)が今回も驚きの無能ぶりを発揮します。
そして注目は、周囲の目を気にしない中堅社員の雉谷(工藤阿須加)。
どんな状況でも柔軟に立ち回り、会社の地雷を避ける天才的な処世術を持つ彼ですが、その一方で、少しずつ巻き込まれていく周囲の関係や上司との距離感に疲れ始めている様子も見られます。
鷹野との奇妙な化学反応が巻き起こす、今回の“奇跡の立ち回り術”にご注目ください!
第4話ネタバレ
ITコンサルティング会社『TALON』の営業部では、
ため息をつきながら資料をプリントしてホチキス留めをしている雉谷(工藤 阿須加)や、
仲間の充実した生活をスマホで見ながらぼやいている鶸田 道人(塩野 瑛久)、
そして鷹野 ツメ子(菜々緒)は資料作りをしている雉谷をじっと見つめています。
雉谷が作っている資料はIT会社に勤めているのに専門用語が苦手な朱雀部長(高橋 克実)に対して必要最低限の内容をまとめた資料集でした。
鶸田は「上司への思いやり」なのかと、また鷹野は「字が大きくて見やすい」と褒めたたえます。
ところが鵜飼(さとう ほなみ)は、危機回避能力が優れているだけとバッサリ切り捨てます。
雉谷は恋人との交際も面倒なことにならないよう用意周到に振る舞っていましたが、雨の中で土下座する姿を鷹野に見られてしまいました。
また雉谷は立ち回りの良さが朱雀部長の目に留まって出世を持ちかけられそうで、面倒に巻き込まれたくないので転職を考え始めるのでした。
雉谷の本心に全く気付いていない朱雀部長は今年の社内運動会の仕切りを雉谷に頼みます。
ところが手間がかかる事に関わりたくない雉谷ですから優しすぎて損ばかりの鳩山(井浦 新)に押し付けるのでした。
そんな中、社内運動会の調整で忙し過ぎた鳩山は緊急入院してしまいます。
リスケの利かない企業を担当していた鳩山は雉谷と鶸田に代理で営業に行くようお願いします。
そこになぜか鷹野もついてくるのでした。
先方に到着してみると、社長の二矢(みのすけ)の愛猫が脱走してしまっていて、ショックで何もできない状態になっていました。
雉谷は“一旦社に戻って出直そう”と決めて隣にいる鶸田に合図を送ります。
鶸田も鷹野に合図を送るのですが上手く伝わりません。
プレゼンどころではなくとんでもない方向に話が進みそうになります。
ところが二矢社長が奇跡的に感情を取り戻し、会社で猫の動画ばかり見ている鷹野の働きもあって契約が成立するのでした。
感想
今回の第4話、いやー雉谷の処世術、見ていて本当に面白いですね!
彼って、まるで「会社あるある」を具現化したような存在で、どんな地雷にも上手にスルスルと回避していく姿が見てて爽快!
ホワイトボードでの意味不明な落書きからスタートする鷹野と対照的に、雉谷は社内の誰よりもスマートに立ち回るんですが、しかもそれを無駄に全力でやっているのが最高です!
部長のために作る「離乳食レベルの資料」や、メールのCC巻き込み術も、妙に納得しちゃうし、社内運動会の面倒な役を鳩山さんにうまく押し付けてホクホク顔で眺めるとか…ちょっとズルいけど、共感してしまいますよね。
そうやって立ち回ることで「とりあえずめんどくさいのは回避!」とするあの姿勢、なんだかんだ現実的で、思わず「わかるわ〜」ってなっちゃいます。
さらに恋人のマミにも「細心の注意」で付き合ってる姿は、やりすぎ感があって笑えます。なのに、最終的には土下座って…やっぱり雉谷も一筋縄ではいかない人間関係に苦戦中ですね。
そして、この回のハイライトは、鷹野が奇跡のようなアシストを起こしてしまうシーン!
どうも予測不能の鷹野と雉谷のペアは、今後も色々と会社に嵐を巻き起こしてくれそうで楽しみです。
『無能の鷹』に出てくるエピソードや登場人物については、他人ごとではないと冷や冷やすることや胸をなでおろして安心することなど、社会の縮図を見せられている気になります。
金曜ナイトドラマは全8話で終了のパターンが多いですから、そうすると今回は折り返し地点ですかね。
営業部の人々にまつわるエピソードでここまで来ましたが核となるエピソードは、最終回まで引っ張ることができるエピソードは何なのかと考えてしまいます。
鷹野の本当の姿を見つけることでしょうか。
まとめ
「無能の鷹」第4話では、雉谷の圧倒的な処世術が中心に描かれ、その無駄のない“回避力”や“予防策”の数々がユーモアたっぷりに表現されました。
さらに、彼の内面に潜む葛藤や恋人との微妙な距離感、そして無意識のまま奇跡を巻き起こす鷹野の存在が物語にアクセントを加え、「仕事とは?」「立ち回りとは?」と問いかける深みのあるストーリーに仕上がっています。