ドラマ『全領域異常解決室』では、興玉神(おきたまのかみ)が人々の「善意」と「悪意」を見極める力を持ち、異常な事件を解決していくストーリーが展開しています。
ドラマの中で重要な儀式として登場する「事度を渡す」(ことどをわたす)とは何を意味するのか?
また、それがヒルコにどのような影響を与えるのかについて考察します。
日本神話における「事度を渡す」の意味とその背景にも触れながら、この儀式の本質に迫ります。
Contents
神話における「事度を渡す」とは?
「事度を渡す(ことどをわたす)」という言葉は、日本神話の中でも象徴的な意味を持ちます。
特に、創造神であるイザナギとイザナミの物語に関連しています。
彼らは日本の国土を生んだ神々であり、黄泉の国での別れの場面は、死と生のサイクルに深く関わっています。
黄泉の国に行ってしまったイザナミを追ったイザナギは、二人が黄泉比良坂で別れる際に「千引石」と呼ばれる巨大な岩で道を塞ぎ、別れを告げます。
この際、イザナミは「一日に千人の命を奪う」と呪い、イザナギは「それなら一日に千五百人の産屋を建てよう」と応じます。
このやり取りが「事度を渡す」とされ、命の循環に影響を与えました。
この因果関係は、生命が絶えることと新たな命が生まれることのバランスを象徴し、言葉や行為が運命を左右する力を持つことを表しています。
このように、「事度を渡す」という行為は、人間の生と死、運命、さらには言葉が持つ呪術的な側面をも表しています。
『全領域異常解決室』における「事度を渡す」の解釈
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ドラマ「全領域異常解決室」の中での「事度を渡す」は、
古代から伝わる技術であり、神としての記憶を完全に消し去る儀式として描かれています。
物語の主人公である興玉神(演:藤原竜也)は、異常な事件を解決する中で、この技術が鍵を握ることに気づきます。
特に、ヒルコという神が関わる「神隠し事件」の核心にこの儀式があるとされています。
第6話では、興玉が雨野小夢(演:広瀬アリス)に対して「事度を渡す」儀式について説明するシーンが描かれています。
額に手を当てて「事度を渡す」と唱えると、神の記憶がすべて消されてしまうのです。
この効果は人間にも神にも有効であり、記憶が消された状態で肉体が滅びると、その神は体も魂も永遠に消滅。
つまり、この儀式を通じて神を完全に「消す」ことができるため、
「事度を渡す」が「本当の神隠し」とも言われています。
この儀式によって、ヒルコが過去に多くの神を消し去ってきた可能性が浮かび上がり、物語は一層緊張感を増しています。
展開予想:ヒルコの正体と「事度を渡す」による結末
物語の展開が進む中で、ヒルコはその行いから「神隠し事件」の黒幕であり、神々や人間を消してきた存在である可能性が高まっています。
そのため、興玉たちはヒルコを止めるための決断を迫られるでしょう。
ここで「事度を渡す」という儀式が再び焦点となります。
ヒルコは「事度を渡す」ことで消滅?
ヒルコが神々を消し去る目的や背景が解き明かされるとともに、
興玉たちが最終手段としてヒルコに対してこの儀式を使う可能性が浮上します。
ヒルコに対して「事度を渡す」ことで、ヒルコの記憶や存在が完全に消去されるのではないかという展開が予想されます。
この儀式によって、ヒルコの記憶が消されることで彼が持つ悪意や力も失われ、神々に再び平和が訪れるのかもしれません。
一方で、ヒルコが本当に消えることで「神隠し事件」が解決するのか、
それとも新たな謎が残されるのか、物語の結末がどのように描かれるのかも注目すべきポイントです。
興玉や雨野がどのような決断を下すのか、そして「事度を渡す」の儀式が果たして本当の終わりとなるのか?
また新たな事件が始まる予感を感じさるラスト結末になるかもしれませんね。
まとめ
『全領域異常解決室』で描かれる「事度を渡す」という儀式は、日本神話に基づく深い意味を持ち、命の循環や運命の不可解さを象徴しています。
ドラマ内で、記憶を消し去り神をも消滅させるこの儀式は、現代の異常事件と絡み合い、
物語の核心を支える重要な要素です。
興玉や雨野小夢がヒルコの秘密と「事度を渡す」の謎に挑んでいく展開からも目が離せません。