ドラマ 「放課後カルテ」第3話(10月26日放送)では、転校生・冴島啓の秘密が明らかになります。
啓の弟・直明は牧野の元患者で、心臓病を抱えていました。
過保保護な母・環と、弟を思う姉・啓の心の葛藤、そして牧野先生の新たな一面が描かれる感動的なエピソードです。
家族の絆と子どもたちの成長を描いた、見逃せない1話となっています。
第3話ネタバレ
冴島啓(岡本望来)が、かつて牧野先生(松下洸平)の患者だった冴島直明(土屋陽翔)の姉だと知ります。
入院中の直明は、久々に牧野に会えて喜び走ってしまう事を怒られました。
「僕を怒るのは先生だけ。それが嬉しい」
直明は心臓病の為、無理は出来ませんが治療次第ではもう少しの辛抱だと保護者には伝えられていました。
しかし、今の主治医の咲間先生(吉沢悠)もいい先生ではあるものの、
牧野が好きな直明の事を知る啓は、牧野に戻ってきてほしく、あんな噂を広めていたのです。
入院してきた時よりも容態が良くなっているのを感じた牧野は、直明にもう少しの我慢をするように言います。
そして牧野は、啓にその噂が浅はかな事を注意し、啓は皆に謝ることになりました。
退院した直明ですが、冴島環(ソニン)は学校に行く事を禁止します。
学校の許可を降りている直明ですが、心配性の母親の事を分かっていて我慢しました。
野咲ゆき(増田梨沙)に小児科医になった理由を聞かれた牧野。
大人は分野が分かれるけど、小児科医は頭から足まで見られるからと答えます。
放課後、啓が家に帰ると環が祖母の体調が悪いから外出すると言いました。
その間、啓が直明を見ることになりますが、ずっと閉じ込められている直明は、外に出たがります。
仕方なく啓は一緒に街を歩き回り、直明は嬉しそうにしました。
そして、トイレに行きたいと言う直明に、仕方なく学校のトイレを使うことになりますが、少し目を離したら、直明は姿を消してしまいます。
啓は慌てて牧野に助けを求めます。
放課後、隠れて残っていた3人の男子生徒は、直明を見つけて、一緒に怪談ツアーに行くことに。
直明の状態を知らない3人は、友達のいない男の子だと思い、楽しそうにしますが…。
そこに啓が現れますが、4人は隠れてしまいます。
啓は誰かを探している様子でしたが、直明は知らない人だと3人に伝えてしまいます。
暫くすると直明の体調はどんどん悪化し、立てなくなりました。
そこに牧野と啓がかけつけます。
牧野は帰るように言いますが、直明は嫌がります。
「僕だって、皆と遊べるくらい元気だし、学校も来れるのに…」
しかしそれが出来るようになったのは、これまでの我慢の結果だと伝え、無理をしたらそれが無駄になると強く言います。
早く学校に行きたい直明ですが、環は近所の公園に行くことさえも警戒しました。
冴島裕二(田中幸太朗)が付き添っていても、ちょっと遊具で遊ぶだけで激怒。
そこに啓が学校の話をしますが、環は啓の顔をたたいてしまいました。
翌日、夜遅くになっても啓が帰らないと裕二から電話がかかってきます。
牧野と篠谷先生(森川葵)は、一緒に啓を探しに行くことになりました。
弟の直明に関しては心配する環ですが、啓が行方不明な事には興味がない様子。
篠谷は環から直明が学校に来ていたことを初めて聞かされますが…。
教師たちや牧野、裕二が必死に探すものの啓は見つかりません。
裕二は啓の学校の様子を篠谷から聞きます。
啓があんな風になってしまっているのは、自分たちが直明ばかりになっているのが原因だと自覚している裕二。
篠谷は啓がいる場所が保健室ではないかと思い、牧野に連絡を取ります。
その頃啓は、昔直明を連れ出したことがあり、その時に直明が倒れてしまった事があったのを思い出していました。
牧野は啓から弟の側にいてはいけないのではと相談されます。
「そういうのは、俺じゃなくて親に話せ。
直明の病気は、姉であるお前が背負うことじゃない」
直明は姉が学校にいると聞いて、環の目を盗んで勝手に外に出てしまいます。
急いで環も付いてきますが、保健室に着くなり啓を叱りました。
「あなたは1人でも帰れるし、なんとか出来るんだから」 そんな環に牧野は、啓は問題児だから見張るように言います。
自分を追い出そうとして、主治医に戻そうとしたこと。
しかし、それは啓が啓なりに考えた策であることを伝えます。
確かに直明を守ってきたのは環のおかげであるのも事実。
牧野はもう少し我慢することで、この前できたことが日常的にできる事を直明に伝えます。
「気持ちを前向きにさせることも大事かもしれないです」
環はこの前啓を殴ってしまった事を謝り、啓と仲直りします。
篠谷は啓が噂の出所だったことも全て内緒にされた事が悔しくなります。
牧野は直明の主治医だったから、啓が相談してきただけだと言いますが、牧野は面倒に感じました。
「あなたのそのしつこさが原因で、話さないんじゃないんですか」
感想レビュー
第3話は、病気の子どもを持つ家族の苦悩と葛藤を丁寧に描いた秀逸なエピソードでした。
特に、過保護な母・環の不安と、弟を思いながらも居場所を失っていく啓の心情が印象的です。
牧野の「直明の病気は、姉であるお前が背負うことじゃない」という言葉は、重い病気を抱える子どもの兄弟が直面する問題を鋭く指摘しています。
病気の子どもだけでなく、その兄弟にも適切なケアが必要だということを、このエピソードは教えてくれます。
また、直明を巡る母と姉の対立は、過保護と自立のバランスという難しい問題を提起しています。
環の過度な心配は理解できますが、それが子どもの成長を妨げる可能性があることを考えさせれられるエピソードでした。
まとめ
第3話は、家族愛、兄弟の絆、そして子どもの成長という普遍的なテーマを、心臓病という現代的な問題と絡めて描いた秀作でした。
牧野の医師としての厳しさと優しさのバランス、そして病気を抱える子どもとその家族への深い理解が印象的なエピソードとなっています。